[ブックレビュー] 「ニッポン社会」入門―英国人記者の抱腹レポート

社会・政治 | 2009年09月19日 | 12,834 views | 0 comments | 0 trackbacks |

「ニッポン社会」入門―英国人記者の抱腹レポートこの本、とにかく笑えます。

自分の場合、ページをめくる度に、ニヤニヤしたり、ときには爆笑してしまうので、電車の中で読むには注意を要しました…(笑)

 著者は、英高級紙「デイリー・テレグラフ」の東京特派員であるコリン・ジョイス氏。サッカーとビールを愛して止まない典型的なイギリス人から見た、過剰なまでに礼儀正しく親切で、規則と清潔さを愛する日本人をユーモアたっぷりに綴っています。

外国人による「日本解説本」

例えば、日本のプールでのひとコマ。
(著者曰く、日本の社会を知るにはプールに行ってみるのが一番とのこと)

以下、本文から一部抜粋して要約

 日本のプールは、たくさんの人で混んでいるにも関わらず、実に整然としていて、少しも混乱するところがない。もし、イギリスで同じ人数の人がいっせいに泳いだら暴動が発生しているだろう。

 また、中級者のレーンで、とても泳ぎの遅い人が泳いでいたとする。そんなとき日本人は「初級者レーンで泳いではいかがですか」とお願いする代わりに、みんな平泳ぎになって、大名行列のように列を作って辛抱強く泳いでいたりする。ここでも日本人の信じられないような我慢強さを目にすることができる。

という感じで、日本人から見ても思わず「あるあるw」と、うなずいてしまうような面白ネタが多数書かれています。

 やや乱暴な言い方をすれば、少し前に流行った空想科学読本の日本人版みたいなものでしょうか。最近で言うと、血液型別の取扱説明書なるものがよく売れてるそうですが、この本は「日本人の取扱説明書」と言えるかもしれません。

 また、日本語に関しても深い考察がなされています。

 例えば「勝負パンツ」という言葉。大事なデートの前にパンツを履き替えるという風習は、どうやら万国共通らしいのですが(笑)、それを短い単語でこれほど見事に表現している言葉は日本語以外には無いとのこと。

はたしてイギリスと日本は似ているか?

 他書でよくみかける「イギリスと日本は似ている」という記述。その理由として、たいてい次のような共通点が挙げられています。

1.島国である

2.議会君主制。つまり王室(皇室)がある

3.どちらも紳士の国である

 実は私自身も常々そう思っていました。

 ところが、この本の著者はこの意見に対して真っ向から反論しています。どのように反論しているかは読んでからのお楽しみということで…

 なお、後半の章では、日本とイギリスの食文化の違いや日本人の奇妙な習慣、そして日本のニュースがいかにしてイギリスに伝えられているかに焦点が当てられていますが、それまでの「ユーモラスなイギリス人」の姿はやや成りを潜め、記者としての鋭く冷静な視点で描かれており、この部分は読む人の受け捉え方は様々かもしれません。

 いずれにしても、肩肘張らずに気軽に読めて、それでいて為になり、日本の素晴らしさを改めて気付かせてくれる、そんなオススメの一冊です。

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