[ブックレビュー] 萌えるアメリカ 米国人はいかにしてMANGAを読むようになったか

文化・伝統 | 2009年10月01日 | 6,229 views | 1 comment | 0 trackbacks |

萌えるアメリカ 本書は、日本のマンガが北米のコミックス市場へどのようにして登場し、発展していったかということについて、出版する側の実体験に基づいて書かれたおそらく最初の本である(プロローグより)

 この本のタイトルから、オタク文化的な内容を期待して読み始めた人にとっては、やや肩透かしかもしれません。

 ゼロからスタートした著者の堀淵氏が、世界一の出版大国アメリカで日本マンガの出版社を設立し、様々な苦労と失敗を繰り返しつつも、やがて成功へと導いた奮闘記で、どちらかというとビジネス書や手記に近い内容となっています。

 NHKの「プロジェクトX」や「プロフェッショナル 仕事の流儀」等の番組が好きな人には、オススメ出来ると思います。

 突如現れて大ブームを巻き起こした「アキラ」、津波のように押し寄せ社会現象までになった「ポケモン」など、私自身「アメリカでも結構人気あるのね」程度の認識だったのですが、その渦中にいた人物がリアルに語る内容は、まさに「すさまじい」の一言。

VIZ Mediaとは

 私自身が、著者の堀淵氏と同氏が会長を務める「ビズメディア」のことを知るきっかけとなったのは、次の記事を書いたときのことでした。

サンフランシスコにオタクカルチャー総合施設オープン、初日は全米から2万人が殺到

 日本ではあまり知られていない会社ですが、現在の世界的な日本のマンガ・アニメブームの背景には、同社の功績によるところが少なくないでしょうね。

アメリカ独特の出版事情について

 本書によると、初期の頃にアメリカ市場で出版されたマンガは、アメコミ仕様に合わせて左開きにするため、苦肉の策として左右反転印刷されていたとこのこと。ところが、最近では日本方式の右開きが主流で、これは「なるべく日本そのままの形で」と望むアメリカのOTAKUな人達の意向に合わせた結果だとか。

 マンガの流通経路も日本とはまったく異なり、書店が出版社に注文した分は、完全買い取り・返品不可となる「ダイレクト・マーケット方式」のため、結果として人気作品はすぐに売り切れてしまい、二度と再入荷されないという問題も。「売れてるんだから、再注文すればいいじゃん」と思うかもしれませんが、それ自体が日本人的な考えで、アメリカの店員はそんな面倒なことはしないとのこと(笑)

 なお、後半の章では、アメリカで広がりをみせるOtaku文化の話や、海外で「売れるマンガ・売れないマンガ」の具体例などもしっかりと語られているので、その辺の話を期待して読み始めた読者も満足できる内容となっていると思います。

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コメント (1件)

  1. 名無しさん
    2009年10月02日 17:12 | #1

    過去記事を見たのかと思ってしまったよw

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