中国で「1Q84」の売れ行きが好調! 村上春樹が人気の理由は?

文化・伝統 | 2011年01月27日 | 7,369 views | 0 comments | 0 trackbacks |

 村上春樹氏の長編小説「1Q84 BOOK 3」が中国本土でも出版開始されました。中国の村上ファンにとっては待ちに待った待望の一冊ということで、早くも飛ぶように売れているようです。

[産経新聞/イザ!] 「1Q84 BOOK3」中国で売れ行き好調

 作家村上春樹さんの小説「1Q84 BOOK3」の出版記念式が11日、北京市内で開かれた。中国語版は1日に販売が開始され、「売れ行きは好調」(出版関係者)という。

 版権を持つ「新経典文化」(北京)によると、初版は25万部だったが、人気のため10万部を増刷。書籍などを販売するあるサイトでは、1週間で計3万部の注文を受け付けたという。

 昨年春に中国で出版された「BOOK 1」「BOOK 2」は、初回出荷だけでも合わせて120万部。これは中国における海外書籍販売の最高記録なのだそうです。

中国で高い人気の理由は?

 「1Q84」以前に中国で最も読まれた海外小説は、同じく村上春樹氏の「ノルウェイの森」(中国語の題名「挪威的森林」)で、これまでの出版数は100万部を突破し、発売から10年以上たった今でも売れ続けているとのこと。

 なぜ村上春樹氏の作品が、中国でこれほど高い人気を誇っているのでしょうか? 「ノルウェイの森」の中国語版の翻訳を手がけた林少華氏(青島海洋大学外国語学院教授)が、中国での村上人気を語った記事がありましたのでご紹介したいと思います。

 若干上から目線な物言いが少し気にかかりますが(苦笑)、村上作品の魅力を非常に詳しく分析しています。簡単にまとめると次のとおり。

  • 簡潔・明瞭な文体が中国語にピッタリとハマるため、中国人にとって非常に読みやすい

  • 言葉使いに風格とユーモアがあり、読む者に特有の喜びを与えてくれる

  • 村上作品が描く「孤独感」「喪失感」「無力感」が都会に住む中国人の共感を呼んでいる

 そして、村上作品の多くは日本の60~80年代を舞台としており、経済成長を続ける今の中国と似通った部分が多い、中国の都会の若者にとって、村上春樹を読むことが一種のファッションとなっている、とまで語っています。

無断で電子出版される事態も

 こうしたなか、中国語版の「ノルウェイの森」や「1Q84」などが、無断で電子書籍化され、米アップル社の「iTunes App Store」で勝手に販売されるという事態が発生し、昨年末より大きな問題となっています。

[asahi.com] 米アップルサイトに「1Q84」海賊版 中国語訳

 村上春樹さんの「1Q84」や東野圭吾さんの「白夜行」など日本のベストセラー小説の中国語版が、著者や出版社に無断で電子書籍化され、米アップル社のソフト配信サイト「アップストア」で販売されていることがわかった。海賊版の制作者が、単行本を許可なくスキャナーで取り込むなどして電子化したとみられる。売り上げの一部はアップル社も得ているが、著者や訳者、出版社は何も知らされておらず、事実上、野放しの状態だ。村上さん側は「消去を依頼する」としている。

 村上作品以外にも、東野圭吾氏の「容疑者Xの献身」や渡辺淳一氏の「失楽園」、大江健三郎氏の「万延元年のフットボール」なども不正に流通しているのが発見されているようです。

 人気の裏返しかもしれませんが、著者や出版社に不利益を与えるこうした行為は許されるものではなく、早急な対処をお願いしたいものです。

映画「ノルウェイの森」は世界50カ国以上で公開へ

 日本でも公開中の映画「ノルウェイの森」(トラン・アン・ユン監督)が、世界50カ国以上で公開されることが決まったようです。

[毎日新聞] 映画:「ノルウェイの森」上映、50カ国以上に

 公開中の映画「ノルウェイの森」が海外50以上の国と地域で上映されることになった。実写の日本映画が、海外でこれほど広く公開されるのは異例だ。

 昨年12月11日の日本公開直後の同16日、ロシアとウクライナ、ベラルーシ、グルジアなど16カ国で封切られた。同17日には台湾、同31日から香港やベトナムで公開。

 中国では今春公開予定とのことで、こちらも大きな話題となりそうですね。 

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